こんにちは、かえるさんです。今回は「生命の樹」の初級編です。
基礎知識だね。
そうですね。そもそも「なんじゃこりゃ?」って人も多いと思うのですが、その辺からお話したいと思います。
生命の樹といえば、クリムトの美術画、進化論の生物の系統図、岡本太郎の太陽の塔だよ。
一般的にはそうですね、タロットカード、西洋占星術で使う「生命の樹」はユダヤの神秘思想カバラに属する知識です。
ざっくり言うと、旧約聖書に出てくる、モーゼが神から授かった秘法、知識と言うことです。
海がパクッって割れる話か。
そうです。
実際問題、生命の樹ってあった方が便利なの?雰囲気なの?
結論から言うと無いと困ります。昔のタロットカードはゲームのようなものでしたが現代のタロットカード技術、哲学などは「生命の樹」無しで知識として習得するのは不可能に等しいのではないかと思います。
では今回はそう言うお話です。
「生命の樹」判りにくい訳
生命の樹
「生命の樹」はこんな感じの図形です。簡単に言うと人の考え方、視点を図形にしたもので、類似してるもの関係の深いものが近くに、本能的な自覚の難しいものほど上に、現実的な判りやすい物質的なものほど下に位置しております。
まず、一般の方は知らないとして、多くの占いファンの方は「生命の樹」は判りにくいイメージが強いです。
そうそう、何となくね。だってよく判らないから。
ハッキリ言ってしまえば「判らないのは貴方のせいじゃありません」
どういうこと?
生命の樹について説明を書く人も良く判っていない人が多いからです。
自分の意見に反論されないために「生命の樹」の専門用語を使う、と言う手法を良く見かけます。瞑想に使う、などと記述していても具体的な説明が無い、と言うのもありがちです。
何が言いたいか良く判らないのはそのせいか。説明する気が無いんだな。
「生命の樹」は、考え方などの骨組みをファイリングするシステムなので、自分の思考法を当てはめて整理することは構わないのですが、多くの場合、目的が自分の思想が「だから正しい」と言うのが目的で「生命の樹」の機能は使用されていないようなものもあるようです。
じゃ、判らなくていいんだ。
相手が判らない状態を維持することで、自分の占いなどをスゴイと見せるのが目的な場合もありますので、そういったものは判るわけ無いんです。細かな質問をはぐらかされる場合そう思って宜しいでしょう。
このブログでは「生命の樹」の情報は、
西洋占星術の「星座」「惑星」を深く理解するため。
西洋占星術を理解して、タロットカードを使用、理解できるようになるため。
タロットカードを理解することで、さらに西洋占星術の知識を深めるため。
これらのみに目的をしぼってお届け致します。
具体的な例としては、占いのセミナーなどに行っても、純粋な「星座」の意味を聞くとイヤな顔をされる、と言う話を良く聞きます。
そして、この星座と、この星座が混ざると、何でこうなるの?などと聞くとキチンと教えてくれないそうです。
実際に「星座」の影響が表れる時は、様々な「星座」「惑星」「ハウス」などが影響しあっています。占ってもらう時は、その結果を聞ければよいですが、占いを学ぶ場合、純粋な「星座」などの影響を理解する必要があります。
そうか、純粋な「星座」等の影響が判れば、違う「星座」や「惑星」のデータを組み合わせて、自分で鑑定することが出来るのか。
そうです、ですから「占い」を教えることは「単体の影響」を理解して、組み合わせて「混ざった影響」を再現できる手法を教えることでもあります。
じゃあ、「星座」などの単体の影響を教えられない、ってことはその人も「理解していない」ってことだ。
そうなっちゃいますね。
「生命の樹」を学べば、そういうことを習得出来るの?
全くその通りです。
「生命の樹」とタロットカード
でも簡単じゃないよね。
簡単じゃないです、でもタロットカードの78枚のカードの理解には基礎なんで、仕方ないです。
実際に有名なウェイト・ライダー・トートなどのタロットカードは「生命の樹」の知識を前提として作られていますし、カード自体に「星座」や「惑星」「四要素」などのマークが書き込まれていますからね。タロットに西洋占星術の知識は必須なんですよ。
言葉の上では似たような意味のカードの違いを明確に理解するために西洋占星術の知識を使って分類されているんです。
でも西洋占星術の知識でいいじゃん「生命の樹」にこだわる理由があるの?
西洋占星術は普通に勉強しても、ある程度は占えます、片っ端からデータを並べてみると、それなりには当たっている感はあると思います。
でも、それだと占いデータを並列しただけなので、鑑定結果に違和感が出やすいです。悩んでいる人の心の中の葛藤の流れがわからないからです。
人は長い時間考えていることが人生での重要事項に感じてきますからね。そういう視点も必要です。占いはデータを並べて読むのは誰でも出来ます。
占い師はそのデータから対象の人間の心を再現できるから様々な予測が出来るのです。
自分の人生を振り返ってみてください、子供の頃から大人になるまで、同じことだけで悩む人はいませんし、状況の影響も大きいのです。
その状況を見て、その人がどう思うか、などの固有の変化をつかむには、その人の悩む幅を理解する必要があります。
例えば恋愛の告白をされて、どうしようか迷っている相手を占う時に「好き」「嫌い」のどっち?って聞くのは正しい問いでしょうか?
なるほど、悩む時は実際は行ったり来たりで悩むよね。
その悩み方も「損得」や「断り方が判らない」などイロイロありますよね。
すごく嬉しいけど、受験前だから断ることもあれば、
超迷惑だけど、上手く断れなくて付き合うこともある。
こういう現実的な考え方をイメージ出来て初めて占いは実用性が高まります。占いの場合、「好き」「嫌い」より、どういう迷いの末、結局どう行動するかを分析する形になります。
そのために「生命の樹」が必要です。それは、結果に到るまでの迷い方、考え方の原因を分析することが出来るからです。
で、なんで「生命の樹」なの?
では、実際のイメージ方法を紹介します。
「生命の樹」によるイメージ
生命の樹
「生命の樹」には上記のように、西洋占星術の惑星が当てはまっています。そして丸の部分「セフィラ」(複数形でセフィロト)同士をつなぐ線の部分にタロットカードの「大アルカナ」{「惑星」「星座」「四要素のうち3つ(地が無い:この場合の地は現実を意味するので結果そのものだからです)」}が対応しています。
例えば「蟹座」、タロットカードなら「戦車」に対応します。「生命の樹」では「3」の「土星」と「5」の「火星」の間の径(パス)に当たります。
赤線の部分だね。
そうです「蟹座」と言えば、家庭的、仲間を重視する、育てる、守る、母、心配などのイメージがあげられます。
そうだね、占いでよく見るキーワードだ。
でも実際は「心配」ってみんなしますよね。
言われてみれば、そりゃそうだ!
じゃあ、どんな「心配」なのか、を考えます。まず「3」の「土星」は、大変高い位置にありますから、本能のようなDNAや祖先の記憶、脳の仕組みなどから来る欲求のイメージです。
「土星」は厳しく、キチンと、だね。
要するに、キチンとしないと生きていけないぞ、と言う生存本能的な「キチンと」です、ですから、どんなに上手く行っていても満足せず「万全な準備をすることを望みます」ですから出来ていないとものすごく「心配」になります。これが「土星」的で「山羊座」的な「心配」です。
「山羊座」の支配星は「土星」だからか。
そして「蟹座」「戦車」を通って下っていくと「5」の「火星」に着きます。
「火星」は、活力とか争い、勝敗、征服、エキサイトしやすいポイント、なんかを意味するポイントだね。
ですから「争う」と「生存本能」と考えると「蟹座」は、生きるために「守る」「力を合わせる」などが浮かび上がってきます。
だから、過保護と保護などの対立も浮かび上がってきます。
安心のために「仲間」が欲しいし、守りたいんだ。
で、上手く行かなければ、戦ってでも「守りたい」わけです、これは戦闘的と断定してるのではなく、なんとしても守りたい、母の愛などにつながるわけです。
でも、戦闘的じゃない、とは断言しないんだね。
「火星」とくっついていますしね。
この「不安」に基づいた「安心」のためのつながり、一体感は、双子座の仲間が欲しい、広く浅く友達がいっぱい欲しい、とは意味が違いますね。
確かに。
でもこれを「人とのつながりを大切にする」だけではここまで伝わりませんね。
言葉にすると違和感無いけど実際にはイロイロあるのか。
こういうことを「生命の樹」で隅々まで勉強すると、タロットのスタート地点に立てます。
あら!スタートなの!
たった78枚のカードで全てのことを占うんですよ、膨大なボキャブラリーが必要です。
でもこの作業をしていくと、西洋占星術の知識、言語も強化されるので、西洋占星術にも大いに役に立ちます。
記憶の負担軽減装置
記憶の負担軽減?
そうです、人間の記憶は関連付けると負担が減る、と言われています。
本当か判りませんが人間の記憶は「5つ」位と言われています。
5つ?少なくない?もっと覚えてるよ!
そうですよね、この「1つ」は関連付けされたもの全てで「1つ」と数えます。
だから「星座」「惑星」「タロットカード」って別々に覚えるより「生命の樹」で関連付ければ「1つ」になります。
「星座」と「惑星」「タロットカード」を「ヘブライレター」でまとめてしまえば負担もないし、蟹座なら、「蟹座」「月(蟹座の支配星)」「戦車」が「ケス:柵」でまとまります。
ヘブライレターはタロットの各「大アルカナ」に1文字づつ当てられたヘブライ文字だね。
「蟹座」「戦車」「ケス:柵」
それに、先ほどの方法を使えば、膨大な量のデータを自分の頭に入れておけます。そうでないと実際に様々な状況を占うことや解決策を作ることは出来ないからです。
それに新しく「蟹座」の情報が入ってきたら同時に「戦車」「月」「ケス:柵」の情報も強化されますので「生命の樹」の強化にもつながります。
本などでたくさんキーワードをたくさん書いてあっても、かえって当てはめるのが難しくなりますし。どんなに書いても1000、2000程度の世界ですよね、その場で状況に合わせてキーワードを作れないと当てはまりませんよ。
キーワードが少なければ、当たってない、と思うし、たくさんあれば、どれを当てはめていいか判らないか。
それで、「星座」「惑星」「ハウス」「サビアン」「アスペクト」「格式」「マイナー惑星」とたくさんチェックして余計判らなくなってしまうのです。場合によっては自分の都合の良いキーワード探しになってしまいます。
まず「単体の星座の意味」をキッチリ知る方が占いとしては実用的です。占い師なら依頼者の生まれた時間は判らないことも多いですしね。
でも最初はそのデータ並列でいいんです、とにかくデータをたくさん扱えば脳が受け入れて整理してくれますらね。やり続ければムダにはなりません。
でも慣れたら、分厚い本を持って歩くより「生命の樹」を書いた紙1枚で済みますよ。そのうち紙も要らなくなります。
あと、こうやって星座などの研究をしているうちに「単語」は意味の一面しか表現できないことを知ります、そうなると最初から決め付けず話を出来るので、相手の言いたいことに、しっかりたどり着ける可能性も増えます。
言い方が気に食わない!とか言って話の本質と違う所でケンカしても意味無いしなぁ。
タロットはいきなりは無理ですから、まず西洋占星術を学んで、全体の知識が身についてきたら「タロット」「生命の樹」を使って勉強して、知識が充実してきたら「タロット占い」をするのも良いでしょう。
タロットを勉強して占わない、ってのもあるの?
タロットは単語だけでは伝えられないこともあるので絵と言う形にしてありますが「西洋占星術辞典」として役に立ちますよ。
なるほどねぇ。
「生命の樹」の話は「西洋占星術」においては高度な専門分野と言えますし「タロット」では基礎中の基礎となります、一般の占いファンの方は「こんなのもあるんだなー」程度でかまいません。
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