こんにちは、にわとりさんです。今回はギリシャ神話の三脚台争奪のお話です。
三脚台争奪?
アポロンのデルポイの神託所の三脚台をめぐって、アポロンとヘラクレスが対決する話です。
へえ!そうなの!
それでは、三脚台争奪のお話です~☆
英雄ヘラクレス
ヘラクレスは、ライオンの着ぐるみを着てるね。
子供のころにやっつけたキタイロン山のライオンとも、12の試練の時のネメアのライオンとも言われています。
キタイロン山ライオンの毛皮から途中でネメアのライオンの毛皮にパワーアップした可能性もありますね。
トレードマークみたいなものなので、しょっちゅう着ています。
ああ、12の試練のライオン、すごい強いライオンだよね。棍棒も弓も効かないんだよね。
ヘラクレスはゼウスの子供だよね。
そうです、英雄のペルセウスの孫アムピュトリュオンの妻アルクメネがお母さんです。
そりゃゼウスの奥様のヘラは怒るね。
赤子のヘラクレスの揺りかごに蛇を入れた位ですからね。
やばいじゃん!怒りすぎだって!
でも、赤子のヘラクレスがやっつけました。
強いね。さすがヘラクレス。
で、そのヘラクレスが、何でアポロンと戦うことになったの?
ある日ヘラクレスは、ヘラに毒を吹き込まれ、狂ってしまい、エウリュトスの子、イーピトスを殺してしまいました。
え、十二の試練の時と同じパターンだな。
ヘラクレスはアポロンのデルポイの神託所に向かいました。
困ると神託所に行くのも同じだな。何しに?
治療のためです。どうすれば良いか聞きに行くのです。
あ、毒にやられたからね。
そうしたら、巫女は神託を告げませんでした。
ヘラクレスは激怒して、神託所の大切な三脚台を無理やり奪い取りました。
三脚台って何?イス?
巫女のイスです。大地の割れ目にまたがるように置いてある台で、そこで巫女は神託を受け取ります。
実際に、ガスの様なもの地面から噴出していてトランス状態になった、と考えられています。ちょっと危険ですね。
そこにある台なんだ。
それを持って行かれては困るので、アポロンが来て奪い合いになりました。
ヘラクレスは困ったやつだな。やることが酔っ払いだよ。
そしてヘラクレスの守護神でもある女神アテナも加わり、アポロンの方にもアルテミスが加わって、争いました。
そしてなかなか決着がつかなかったので、仕方なくゼウスが出てきて仲裁しました。
どうやって?
雷を投げつけてきました。
危ないな!神様は、みんな少し考えた方がいいよ!、雷を受けたら生きてても体の中がボロボロになることもあるんだよ!
そして無事に収まって神託が下りました。
ヘラクレスは「奴隷として3年過ごしエウリュトスに謝罪しなさい」と言われたので、奴隷になることになりました。
まあ、今回も元はと言えば、ヘラが毒を使ったのがいけないんだな。
今回は、どんな話だったのかな。
では、神話の意味を考えてみましょう。
神話の意味を考える
今回も「月」と対応したヘラから始まった話ですね。
ヘラクレスといえば、ヘラにいつも嫌がらせられるよね。
憎まれていますよね。
しかし、今回の話は、アポロンの神託所で神託が降りなかったことが大切なポイントです。
そう言えばそうだったね。
ヘラクレスは、自己表現、理想に向かう人間、英雄と言う意味で、大変「獅子座」的です。
目標のある人、何かを目指す人、のイメージです。上手く行かないとイラつきます、短気になりやすいです。
そんな人がアポロンの神託所で神託が得られない、と言うのは、逆に「太陽」の声が聞こえない状況とも解釈できます。
ああ「月」と対応するヘラの影響によって「不安」が大きくなって、理想と願望の「太陽」の声が聞こえない、と言うことか。
具体的には?
自分がやりたいこと、挑戦したいと思うことを諦めて、みんなと同じ道を選ぶようなことなどです。結婚の女神、ヘラの蟹座、土星的でしょ。
なるほど、善悪は別として「太陽」より「月」が優先されている状態、だから、アポロンの神託を聞くことは出来なかったんだ。
ここで大切なのは、その後ヘラクレスは暴れています、これは「月」が悪いのではなく、「月」とのバランスが取れていない、だから、病、毒にやられた、と言っていることです。
本当はやりたいことがあるのに、考えすぎで不安につぶされるような感じかな。
そうです。
「太陽」が元気が無くなっちゃっているんだね。
そうです「太陽」が活性化するには「月」による安心感、自信、自己肯定感も必要です。
そのあと、ヘラクレスには守護神、女神アテナが味方になって、アポロンとアルテミスと戦ったね。
アテナは「牡羊座」と「知恵」のイメージです、ヘラクレスと一緒に「太陽」のアポロン、「月」のアルテミスと戦います。
もう大乱戦だね。
要するに神話は1人の人間の心の葛藤のイメージなんです。
何かをしたいのに、自信が無くてヤケになっているような感じだね。
そうですね、だから、なかなか決着が付きません。
悩むよねぇ、堂々巡りになっちゃう。
そこで仲裁に入るのが「木星」のゼウスです。
おお、なるほど、良く考える、アイデア、哲学の「木星」、射手座的でもあるね。
でも、射手座ってことは挑戦する方向になるのかな。
それは、イロイロあります「木星」は哲学ですからね。
例えば、中国古典の「老子」などは、欲を捨て、勝利などと言うことに価値を見出さない、あるがまま、今に満足すると言う内容ですが、実際は競争に負けた没落貴族に向けられた内容とも言えます。
なるほど、どうしようも無いことで悩んでも仕方ないもんね。
「木星」は自己肯定、癒し、でもあります。諦めでさえ自己肯定にするのが哲学です。
今すぐ元気いっぱいにならなくても、しばらく休めばまた人は何かをしたくなるものです、休むことも前進には必要ですし、前進しない人生を選ぶこともありますよね。
そうか、ゼウスが仲裁したのは、とにかく落ち着くことなんだね。
そう言うことです。
だからこそ、今度は神託が下ります。
「3年奴隷になりなさい」と、
暴れたから罰でしょ、神託所で暴れたらダメでしょ、まあ、暴れていいところなんてナカナカ無いけど。
何かをしたくて、夢があって、でも上手く行かないでヤケを起こした人、ヘラクレスはそう言う状態でした。
その時に言われた「3年奴隷になりなさい」は、焦らず、下積みをするイメージもあります。
おー!なるほど。
努力も訓練もしないで、夢を追いかけている人は、不安になるけど何も起きないよね。
自分には、チャンスも出会いも無い、とか言う人に限って自分を良く知りません、認められている人の何がすごいかを理解していません。
地道に努力する人は、自分に何が必要か知っていて、そこを磨こうとします、自分が至らないから認められなくてもヤケにはなりません。
自分を見直して、しっかり訓練することなんだね。
「太陽」である、アポロンの神託所の神託ですからね。
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