Typhon
こんにちは、にわとりさんです。今回はギリシャ神話のテュポーンとの戦いです。
テュポーンは、最強最大最悪の敵だね。
そうです、オリュンポスの神々の最大の試練とも言えます。
テュポーンはやたら大きいんだよね。
星に頭がぶつかるほど大きいと言われています。
それじゃ、地球が小さくて困るね。
さらに!目から火が出て、溶岩を吐き出すのです!そして半獣半人の大巨人です!
いや、「半人」って、人間の要素ゼロでしょ。
そして、体には大きな翼があり、毒蛇が巻きついています。
とにかく悪そうにした感じだな。
今回はギリシャ神話の「テュポーンとの戦い」です。
ガイアの最終兵器
ゼウス達オリュンポスの神々は「ギガントマキア」に勝利して喜んでいる所だね。
そうですね、勝利に酔っていた頃に、女神ガイアは、また新たな攻撃をたくらんでいました。自分の子供の巨神に続き、巨人達まで封じ込められたので、大変怒っていました。
ガイアは奈落(地獄)であるタルタロスとの間に最強の巨人テュポーンを産みました。
そして、テュポーンがオリュンポスの神々が宴会をしている所に現れたのです。
え!誰が招待したの!?バカだな!
いや、勝手に来たんですよ。
やだわねー。
神々は我先にと逃げ出しました。
いくら何でもデカ過ぎだよな…。
そして神々はイロイロな動物に変身して逃げ出しました。
まあ、こういう時は逃げるのが一番でしょ。
どの神様がどういう動物になったかはイロイロな説があります。
有名なのは、牧神パーンの上半身、山羊で下半身が魚の姿ですね。
慌てちゃったんだね。
ゼウスとアテナだけは留まって戦った、とも言われていますし、ゼウスは羊になって1回逃げた後に戻ってきて戦った、とも言われています。牡羊座は別のエピソード「黄金羊」だ、という話もあります。
後はアフロディーテとエロスが魚になって逃げた時にはぐれないように、お互いに体を縛った姿が、魚座と言われています。
魚座のマークも、このイメージだよね。
で、ゼウスとアテナは、テュポーンと戦うことにしました。
えらいな。さすが最高神だね。
ゼウス対テュポーン
ゼウスは、クロノスの鎌と雷でテュポーンと戦いました。
お!強そうじゃん!
戦いは大変激しく、その衝撃は、冥府のハーデスを驚かせるほどでした。
そしてタルタロスに閉じ込められたティターンズ(巨神)たちも恐れを抱くほどでした。
そう言う時、地下にいると怖いね。
しかし、次第にゼウスは押されてしまい、ついには鎌を取り上げられ、その鎌で手足の腱(けん)を切断されてしまいました。
えげつないことするなぁ。ゼウスも慣れない武器を持っていくからだよ。
そして、テュポーンは動けなくなったゼウスを洞窟に幽閉して、ゼウスの見張りは部下のデルピュネにまかせて、自分はゼウスとの戦いの傷の治療に向かいました。
つづく
神話の意味を考える
なんか、すごいことになっちゃたね。
そうですね、完全に負けちゃいましたからね。
テュポーンは何者なの?半獣半人の巨人なんだから、人間の集団と関係あるのかな。
そうですね、巨人ですから、集団に関係しています。
そして半獣は、集団になったことで、大きく変わり果てていることを意味します。
文化とか風習とかか。
そして、巻きついた毒蛇はポイントですね。
毒って言う位だから、とにかく悪いんだね。
「毒」と「薬」の違いは結果です、本質は同じものです。
え!どういうこと?
この話であれば、オリュンポスの神々に「毒」になる、良くない、恐れるべきもの、と言うことになります。
なるほど、たしかに。
そして、ゼウスはテュポーンに、クロノスの鎌で腱(けん)を切られ、動けなくなりました。鎌には時間の意味もあります。時を「刻む」と言う象徴でもあるからです。
それは、時代の変化も意味します。
クロノスの時は天空神ウラノスを鎌で倒したよね。
その時は、完全な自然の時代から人類の農耕などの始まりを意味していました、それは、人間が集団になり、自然を征服(開拓)していく時代の始まりです。
しかし、クロノスの時代は、オリュンポスの神々は、クロノスに飲み込まれて封じ込められていました。
それがゼウスによって解放されたんだね。人間の個人的な気持ち、欲求の解放とも言えるね。
そうです、そして今回はテュポーンによってゼウスが鎌で動けなくされました。
そして、テュポーンの意味する集団、には「蛇」すなわち、新しい知恵や文化があるはずです。テュポーンの下半身は「蛇」ですからね。
そして「毒」なので、オリュンポス神に良くない影響がある。
さらに、翼は、飛んでいける、広がっていくのが速いという意味で「言葉」「情報」も意味します。
オリュンポス神は、個人の気持ちの尊重の意味もあります、「ホロスコープ」的ですよね。
「ホロスコープ」の「惑星」と対応するもんね。
そう考えるとテュポーンは「独裁政治」や「一神教」の時代を意味していると言えます。現代の「資本主義」なども含むかもしれません。
なるほど、新しい価値観か。
目や口から、火や溶岩が出るのは?
その答えは別の意味があるので次回にいたしましょう。
あら、そうなの?
そう言えば、逃げ出した神様達は、どこへ逃げたの?
エジプトの方に逃げた、とも言われています。
エジプトの神様は、動物の頭をしている神様が多いので、ギリシャ神は、そちらに行った、と言う解釈ですね。
そして、テュポーンと言う大きな恐怖、を考えた時、直感の「火」の星座の射手座的な「木星」に対応するゼウスが、牡羊になって慌てて逃げ出したけれど、思いなおし恐怖を振り払い、立ち向かう姿は牡羊座的とも言えます。
勇気は恐怖を乗り越えてこそ勇気ですからね。だからこそ、逃げ出す姿を星座にした、とも言えます。逃げ出した自分を忘れないで乗り越えることが人を成長させます。
なるほど、結局、戦いに戻ったもんね。
「金星」と対応するアフロディーテは、恐怖した時、誰かといることを望んだ、と言えます。
なるほど、魚座的でもあるね。
星座になっている以上、意味があるんだね。でも山羊座は、魚と混ざっちゃってるけど。
山羊座は恐怖や挫折を経験した方が感情を理解しやすい、と言えます。「魚」は感情の象徴でもありますからね、「水」の中の生き物ですから。
山羊座は基本的に結果を最優先する星座ですからね。
パニック時の方が感情を理解しやすい、と言うことか。
その意味で、結果のみを求める時には感情は機能的とは言いがたいですが、バランス良く、不調な時、問題に立ち向かう時には感情は大きな力となります。弱さにも強さにもなります。
その意味で、ある意味、山羊と魚の姿は、山羊座の完全な姿と言うことも出来ます。
感情を取り入れた山羊座か、なるほど。
所で、この展開で次回はあるの?
もちろんございます。
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