Typhon
こんにちは、にわとりさんです。今回もギリシャ神話のテュポーンとの戦いです。
ゼウスはもう負けちゃったけども、神々は逃げちゃったし。
所が、気持ちを持ち直して、ゼウスを助けるために立ち上がった神様がいました。
お、そうなんだ。
では、今回もギリシャ神話の「テュポーンとの戦い」です。
進入作戦
ヘルメスと牧神パーンだね。
下半身、魚になって慌てて逃げたパーンと、ヘルメスだね。
でも、パーンは結果重視の山羊座と対応するから、心強いね。
「水星」の双子座、乙女座と対応するヘルメスも、頼むと何でもやってくれるよね。
絵面は、微妙ですが「水星」と「山羊座」ですから、いかにも結果を出してくれそうですよね。
ゼウスは動けなくなって、洞窟に監禁されているんだよね。見張りのデルピュネって言うのがいるんだよね。
そうです、下半身が蛇の女で、テュポーンの一部から作られた、と言われています。
じゃあ、強いんじゃないの?
だから、ヘルメスは、だまして盗むことにしました。
ちょっと神様っぽくないけど、仕方ないね。
そしてゼウスを治療して一緒に脱出することに成功しました。
強そうだから戦わないで解決したんだね。
そしてゼウスは回復して、もう一度テュポーンと戦うことにしました。
おお、すごいね!
ゼウスの雷
今度はゼウスがテュポーンを追い込みます。
普通は特訓とか、新しい武器でやっつけるのに!とりあえず気合で勝ってる!!
テュポーンは逃げましたが、ゼウスは空飛ぶ戦車で追いかけて、テュポーンは大変深手を負いました。
急に強くなったねぇ。前は何で負けたんだろう?
しかし、テュポーンも何とか逃げ延びて、運命の女神モイラの持つ魔法の果実「勝利の実」を食べて、逆転しようと考えました。
食べられる前に、捨てちゃえ、捨てちゃえ。
そして、テュポーンは、運命の女神モイラから無理やり「勝利の実」を奪い取りました。
そんなんあるなら、最初からゼウスに食べさせておけば良いのに。
しかし、食べたらテュポーンは体に力が入らなくなりました。
実は、その実は「無常の実」だったのです。
「勝利の実」じゃなかったんだ。
しかし、その後も戦いは続きました。
そう言えば、巨人は神様じゃ倒せないんじゃない?
その通りです、そこで、山で封印するしかありません。
テュポーンも激しく抵抗を続けましたが、ゼウスによって、イタリアのシチリア島の東部にあるエトナ山で押しつぶされ封印されました。
お、じゃあ、エトナ火山が噴火するのは、テュポーンが生きているからなんだね。
そう言うことです、そして、オリュンポスの神々には平和が訪れました。
おしまい。
神話の意味を考える
結局、テュポーンにも勝ったんだけど、最初は全然、勝てなさそうだったのに。
アテナと一緒に戦った、と書いてあるものも多いのですが、他の神々は逃げてしまっていたので、ゼウスである「木星」の力は発揮できなかったと言えます。
あ、だから、情報、好奇心、きちんとやる「水星」のヘルメスと、結果重視の「山羊座」のパーンが助けてくれたのが、ゼウスに力を与えたのか。
牧神パーンはアイギパーンって書いてあるのもあるけど。
アイギスは、山羊のことですから。
あ、ゼウスとアテナの防具か。
「勝利の実」だと思って「無常の実」を食べたからテュポーンは弱ったんだよね。
テュポーンは気付かなかったんだね。
無常は、全てのものは常に変わっていく、全てのものは時の流れで変わっていく、と言うような意味です。
テュポーンはすごく大きな巨人だから、すごく大きな集団、団体、と言えるよね。
どんな大きな帝国でも必ず滅びますからね。最後は誰かに倒されるものです。
とは言え、神々は概念、考え方、価値観ですから、そう言うものを倒すことは出来ません。弱める手伝いをすることしか出来ません。
だから、テュポーンは、山の下で今でも生きているんだね。
現実に個人の権利などを認めない団体、と言うのは今でもありますしね。
そして、神話の別の役割として、地形の説明などにも使われます。
自然現象は神様とか怪物で説明することが多いよね。
テュポーンの、目からの火や口からの溶岩には、当然、人間の感情や怒り、戦争や争いなどの憎しみもありますが、純粋に火山の噴火や地震の説明でもあるでしょう。
神話は、イロイロな意味が入っているんだね。
イロイロな知識を持つ人によって書き加えられたり、書きかえられますからね。
その意味で、勝利の実、と無常の実にも、個人的な人間の教訓もあるでしょう。
おお、どんな?
勝利というものの興奮はいつまでも続くものではありません、勝利は時と共に色あせていくものです。
そして、勝利を追えば、達成と同時に別のものが欲しくなるものです。
要するに「勝利の実」と「無常の実」は似ているということです。
だからテュポーンも判らなかったんだ。
そして、テュポーンは、星に頭をぶつけるほど大きい、と言うのは、やはり世界全てを覆うほどの大きさ、と言うことですから、個人的な気持ちで言うと「恐れ」そのものでしょう。
だから、神々が逃げ出したんだね。
そうです、ですから「ホロスコープ」で言えば、「自分で考えてこうしてみたい」「こうすれば何とかなる」と思える「木星」のゼウスはテュポーンと戦い続けたのですが、他の惑星の助けがなく敗北しました。
でも、戦って負けたからこそ、他の惑星も何とかしようと思うんだ、今回は「水星」や山羊座的な「土星」だね。
「こうしたい」と言う「木星」に、情報を集め管理する「水星」そして「土星」は結果を出すべく努力する。
そういうイメージで良いでしょう。神話は歴史を語ったり、個人の気持ちを語ったり、同じ話でイロイロなことを表現できます。今の文学はそう言う表現はあまりしませんよね。
わかりやすさが求められますからね。
でも、だから神話は良く判らないけど、何となく面白いような妙に説得力が感じられたりするんだね。
少しでもそう感じて頂ければ幸いです。
けっこう面白かったよ。
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